データ 『 プレサリオ 』 の秘密  起ノ巻

  1994年の秋ごろから悩んでいました。 「 どのパソコンを買おうか? 」
  このころは、 ようやくペンティアム・コンピュータが登場してきたものの、 まだまだi486DX搭載のパソコンが輝きを失っていない時期でした。

Presario/
Compaq

  私がねらっていたのは、 お値打ちで高性能な、 コンパックのプレサリオという機種。 見せてもらったことはありませんが、 会社の先輩が持っていて、 彼の自慢の品でした。

 「 プレサリオ?・・・ 」 と名前を聞いて、 「 どこかで聞いたことがある名前だな 」 と思いました。 しかし英語の辞書を引いてもそんな言葉は出てきません。 イタリア語にもスペイン語にもありません。

Impresario/
Mozart

 「 そういえばモーツアルトの曲にこんな名前があったっけ 」。 いそいでCDのジャケットを調べると、 よく似た名前がありました。 インプレサリオ ( 劇場支配人 ) 序曲 k−486

  「 k−486? 」 そうか、 わかったぞ! コンパック社の命名者は、 i−486搭載マシンに、 モーツアルトの k-486 impresario の 「 i 」 を取って 「 k 」 の位置に持ってきて 「 i486 」 とし、 残った mpresario から PRESARIO と言う機種名を作ったんだ!

( もどかしい説明ですみません。 要するに k−486 インプレサリオをもじって i−486搭載・プレサリオという機種名を作ったということです。 ) と了解しました。
  「 プレサリオの命名者は、モーツアルトが好きだった 」。 これが私の結論でした。




この文は、1998/04/29に音楽室の第2話 「 プレサリオというコンピュータ 」 として掲載したものです
FURUICHI, Makoto © 1998-1999