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談話室  第35話 5度目の上高地は早春の空気
2013/05/11


「今週末から連休か!」という時期になってから、上高地行きを計画。
4月28日朝の『特急あずさ』は、新宿8:30発の指定に空きがあった。

車窓から見える南アルプスの山並みは、まるで初めて見るような新鮮さ。こんなに白い山並みの南アルプスは、記憶にない。特にゴツゴツした『甲斐駒ヶ岳』の姿は、魁偉!


 

短い準備期間の中で調べたことは、『松本市内で、槍ヶ岳はどこから見えるか』ということ。その一つが、この『山辺ワイナリー』。『あずさ7号』が11:28に松本駅に着くと、すぐに駅レンタカーを6時間の約束で借りて、『山辺ワイナリー』へ。昼食はここでパスタのランチ。


 

食事が終わって、展望台にもなっているベランダに出て山並みを眺めるが、・・・槍ヶ岳が見あたらない。もう少し高台に上がらないと見えないのか、と思ってお店の人に、『ここからは槍ヶ岳は見えませんか?』と聞くと、『見えますよぅ』という答え。
『あの大きな三角形が常念岳で、その左肩の遠くに、槍の穂先が見えますよ』。 ・・見えた、見えた、槍の穂先が見えた。

しかし、もっとはっきり槍ヶ岳を見たい。穂高も見たい。


このごろはカーナビが便利で、地図がなくても行きたいところへ行ける。そこでカーナビに『美ヶ原』を入れてみると、市内へ戻って、高速で岡谷まで行って、ビーナスライン経由での美ヶ原へのルートを案内している。すごく時間がかかる。手元の貧弱な地図を見ると、そんなルートは取らなくても、ここまで登ってきた道を、もっと登っていけば美ヶ原に行けるはずだ。そこでカーナビの地図でルートを追ってみると、この道が尾根に出てビーナスラインと交わる手前で、通行止めを示す『×』のマークがある。
美ヶ原まで行き着かなくてもいい。その途中にも、槍・穂高が眺められるところがあるだろう、と、来た坂道を、そのまま詰めていくことにした。


結局この道で、短時間で美ヶ原に着くことができた。途中、垂直に立ち上がる崖に金網が張ってあって、「落石注意」と書いてあるところはあったが、通行止めにはなっていなかった。

美ヶ原からは北アルプスの全貌が眺められた。感激。右(=北)のほう、日本海から立ち上がる、初めての山が朝日岳、そしてひときわ高い山塊は、3千mに迫る白馬、杓子、白馬鑓の白馬三山。ゴツゴツした感じの山は五竜岳で、更に左の白い双耳峰は鹿島槍だろう。そしてそして・・・


少し駐車場に戻りかけると、見えた、槍ヶ岳。そしてその左に続く山並みは、きっと穂高の山。

本来なら王ヶ頭、王ヶ鼻、というピークまで行けばもっとよく眺められるのだろうけれど、今回の旅行は上高地がメインであって美ヶ原がメインというわけではないので、早々に松本市内へ戻ることにした。


それにしても、美しくて、ばかみたいに広い、美ヶ原。一部に雪も残る。


松本市内に戻って、やや渋滞の中を駅まで戻り、繁華街で夕食。旅行開始直前での予約だったので料理付の旅館は予約できず、今日の泊まりは夕食なしの簡素なホテルだ。飛行機の座席でビジネス級と付けば高級だが、ホテルではそうではない。



新島々駅待合いには、私の後輩達が企画・制作・販売した、上高地のジグソーパズルが架けてありました。

4月29日、ホテルの朝食を早めに摂って、7:17松本発の電車で新島々へ。
上高地では、2日前の4月27日に開山祭が行われたが、吹雪となった。それで例年の、河童橋畔での開催をあきらめて、バスターミナルなどに会場を移して開催した。 → 上高地公式ウエブサイト
そこで情報収集。駅の人に大正池から河童橋までの遊歩道の状況を聞くと、調べてくれて、待合室に座っているところまで報告しに来てくれた。「27日に降った雪が2、30センチ残っていて、大正池から河童橋まで歩くには長靴が必要との情報です」 とのこと。一応靴はトレッキング用のを履いてきたが、布張りの部分が多い靴なので、30センチの雪の中を歩くのは困る。そこでバスセンターまで乗っていくことにして、いよいよ8:40発のバスで上高地へ。


上高地バスターミナルから田代橋まで梓川の左岸を歩き、橋を渡って右岸を戻り、ウェストンの碑など見て河童橋へ。新島々で駅の人に聞いた内容は、ちょっとばかりオーバーだったのかも知れない。田代橋往復の範囲では、遊歩道をふつうの靴で歩くのに全く問題なかった。道の脇や林間には雪が残っていたが。バスの車窓から見えた大正池からの範囲も、県道寄りの遊歩道はほぼ問題なさそうだった。ただ細流に架けられた板橋の上には雪が残っていたり凍り付いたりしているのが見て取れた。


焼岳は白く雪化粧。こんな焼岳を見るのは初めてだ。田代橋あたりに来ると、焼岳がメインの山なる。

2日前は大吹雪、昨日は快晴・美ヶ原から北アルプスの全貌が見えた、そして今日上高地へ来てみると、高層の雲が少しあって、全天真っ青な空、とは言えないものの、山々は白く美しく、その姿を見せてくれている。


 

予約はしてなかったが、五千尺ホテルのレストランで昼食。お薦めのビーフシチューを注文。レストランの客はワインを選んだりして、町中のレストランでのお食事のような雰囲気。山なのに、山でないような、不思議な感覚。ただ、みな足元だけは、山用の靴を履いている。

写真左上のデザートは、別のカットからのはめ込み。


食事を終えて外に出ると、びっくりするような快晴。白い穂高が美しい。春だからこその、白い神々しい山並み。


河童橋の上手、キャンプ場の小梨平まで歩いてみる。だれかが張っている、テント越しに見る穂高もいいものです。




道端には蕗の薹が顔を
出していた。
上高地はまだまだ早春
でした。


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FURUICHI, Makoto