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音楽室第7話 ソング頼太でMIDIを作成


  本当に久しぶりの音楽の話題です。
 これまで音楽の話題がなかったわけではないのですが、私自身が混声合唱団フォンテのホームページ担当者になっていることから、そちらの方に力を入れていた次第です。
 このたびフォンテのホームページでは 「 Fonte Sound Library 」 というページを立ち上げ、メサイアの MP3 ファイルのほか、現在のところ2曲だけですが、フォンテの愛唱曲から MIDI ファイルを作って掲載しました。
 ここではその MIDI を作る上でのテクニックの技術報告: 「 ソング頼太によるグリッサンドの方法 」 を紹介します。
 フォスターの 「 ネリーブライ 」 はフォンテでは Roger Wagner の編曲 ( 訳詞はフォンテの唐沢昌伸氏 ) で歌っていますが、編曲には著作権が現存していると考えられるので、新たに器楽曲に編曲しました。

 「 ソング頼太 」 というのはそのために使用した MIDI 作成ソフトで、廉価なシェアウェアながら使いやすいのが特徴だと思います。この MIDI 作成の過程で 「 グリッサンド 」 の方法を発見しました。
 まず
nelly-bly.mid を聞いてください。
 どうですか? おもしろいでしょう? ここで、音をズリ上げ、ズリ下げているのがグリッサンドです。この最大音程差はトロンボーンで何回か使用した、長3度です。下の絵を見てください。



 上の図で、右下のマークを押すと音がでます。
 グリッサンドは音を吹き分けずに、滑らかに音程を変えるもので、管の伸縮で音程を変えるトロンボーンでは得意の技です。
 しかし普通にサウンドファイルを作っていくと、どうしても音程の違う音は吹き分けてしまう結果となってしまいます。それではおもしろくありません。
 そこで、結論を先に言うと、下の絵のようにしました。


 この小節の音を、グリッサンドの中心音の、細かい音符で作ってタイで結びます。これで 「 吹き分け 」 しない、一つの音になります。
 次に 「 ピッチベンド 」 を使って、最初の3音は+全音に、第4音を+全音から−全音への遷移音に、第5音から第7音を−全音に、第8音は逆の遷移音、第9音以降は再び+全音にセットします。
 遷移の関数には放物線、exp、sin などがありますが、今回の方法では 「 直線 」 でかまいません。これで完成です。
 トロンボーンのほか、サックスでもグリッサンドを使いましたが、半音のものにしました。半音グリッサンドは中心音で音符を作って、+か−の半分のところを 「 目 」 で設定して作りました。



reference
MIDI 作成に使った音楽ソフト
ソング頼太 Dyna System 須永定治氏のシェアウェア http://www.dynasys.co.jp/
MIDI を掲載したホームページ
フォンテのホームページ http://fonte-jp.net/
の中の、
MIDI で聞く愛唱曲 のページ http://sound.fonte-jp.net//midi.html

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FURUICHI, Makoto 2001/05/06