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第8話 ソング頼太で純正律MIDIを作成
ルネッサンス音楽は、純正律のハーモニーでこそ、その美しさが際だつと思いますが、・・・本当でしょうか?
そこで前回に続いてソング頼太でMIDI を作る上での技術報告で、タイトルは
「 ソング頼太による純正律の方法 」
です。
とは言いながら、先に結果をご覧いただき、最後に興味がある方だけ「 技術報告 」に進んでいただきます。
ソング頼太でハ長調の主和音を、平均律と純正律で作りました。下の楽譜をクリックして聞き比べてください。
平均律では 「 ミ 」 の音が入ると 「 うなり 」 が発生しますが、純正律ではそれがありません。
では結果です。曲は Bartholomaeus Gesius の Benedicamus Dominum 「 主を祝福せん 」 です。
純正律 Benedicamus Dominum
をお聞きください。ボリュームは 47kb です。
平均律と聞き比べたい方は
平均律 Benedicamus Dominum
をお聞きください。ボリュームは わずかに 2kb です。
実感としては ・・・ どこに差があるのかわからない ・・・ それで今の音楽はすべて平均律でおこなわれているんでしょうね。・・・ 和音のテストでははっきりと差があったのに ・・・ いったい今までの何時間かは何の為だったんだ !?!?!?
それで納得がいかなかったので、男性合唱曲「希望の島」を作りました。
ご試聴下さい。 (2001/09/17)
純正律 希望の島
平均律 希望の島
技術報告 そんぐ頼太 でのハ長調各音程ごとのピッチ修正数 ( ピッチベント )
平均律半音数
平均律周波数
純正律周波数
半音階値
ピッチベント数
ド
0
261.63
261.63
0.000
0
レ
2
293.66
294.33
2.039
+160
ミ
4
329.63
327.03
3.863
-561
ファ
5
349.23
348.83
4.981
-80
ソ
7
392.00
392.44
7.020
+80
ラ
9
440.00
436.04
8.844
-641
シ
11
493.88
490.55
10.88
-481
ド
12
523.25
523.25
12.00
0
純正律とは完全に調和した和音を得るためのもので、音楽関係の辞典をひもとくと、純正律とは
1:2:3:4
の関係だと説明されている。また
8:9:10
とも。
これは音程の周波数の問題で次のようになっていて、G,F,D,E の音の純正律周波数が決まる。
周波数比 1:2 = オクターブ
同 2:3 = 5度の音程 (
ド
と
ソ
)
同 3:4 = 4度の音程 (
ド
と
ファ
)
同 8:9 = 大全音 (
ド
と
レ
)
同 9:10 = 小全音(
レ
と
ミ
)
その他は相対的に決まると書かれている−−−そのときどんな音が一緒に鳴っているかが問題になる。
ここでは
ラ
を
フ ァ
の音を基準に、また
シ
を
ソ
の音を基準に考えると、全ての音階の純正律周波数が決まる。
( ド・ミ・ソの和音の周波数比は2:2.5:3なので、この比にソ・シ・レ、ファ・ラ・ド の和音の周波数を合わせるとすべての音程の周波数が決まる 2001/09/17 追記 )
次に純正律周波数を平均律での半音階の値に変換し、そんぐ頼太でピッチを調整する指標とする。
平均律では1オクターブ間の半音階数は12であり、周波数と半音階数には
( x / 12 )
f = 261.63 × 2
x
は半音階数
の関係がある。これを
x
を求める式に変換すると
x = 12 × log ( f / 261.63 ) / log 2
となる。そんぐ頼太では平均律の半音が4096段階に調整できので、上で求めた
x
と平均律での半音階数との差を4096倍すると、このソフトでのピッチ変化量が求まる。
reference
MIDI 作成に使った音楽ソフト
ソング頼太 Dyna System 須永定治氏のシェアウェア
http://www.dynasys.co.jp/
MIDI を掲載したホームページ
フォンテのホームページ
http://fonte-jp.net/
の中の、
MIDI で聞く愛唱曲 のページ
http://sound.fonte-jp.net//midi.html
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FURUICHI, Makoto 2001/08/20