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音楽室第9話 近況(’03/1/1)


 2002年、長らく混声合唱団フォンテでテナーを歌ってきましたがクビになりました。・・・それで今はベースを歌っています・・・
 これは現在のフォンテの、ベースが薄いことが原因。現在フォンテのベースには8名のメンバーがいますが、そのうち私を含めた5名がテナーからのコンバート組。
 フォンテは2002年12月1日に第2回定期演奏会を開きました。ここで特筆すべきことは現代音楽家 アルヴォ・ペルト(エストニア・1935〜)の「東方教会単旋律聖歌+グレゴリオ聖歌+中世ルネサンス」風の3つの歌に取り組んだことと、フォンテでは珍しく『地雷ではなく花をください』というメッセージソングを取りあげたことでしょう。
 前者は単純な旋律ながら、長2度(全音差)や短2度(半音差)のハーモニーが頻発し、音符のひとつごとに異なるハーモニーを作る、という難物で、本当に大変でした。
 後者はそろいのTシャツを作り、また出版会社の自由国民社と柏市民文化会館の理解を得て、同名の書籍販売と「難民を助ける会」への募金もおこないました。
 ヴィクトリア(1548ごろ〜1611)のマニフィカートも、多くもない合唱団員を2つのコーラスに分け、小編成の第一コーラスを2階席で歌わせる、ということで、これも易しくはない歌です。音速は約300m/秒 です。30m離れると音の到達は0.1秒違ってきます。合唱の歌い方で0.1秒の誤差があれば、とんでもないことです。
 2階席の第一コーラスとステージ上の第二コーラスは、ある時は掛け合いのように、またあるときは一緒に8声部として歌います。それぞれお互いの声を耳で聞いて合わせていけば、音の到達時間差から、だんだんと遅いテンポになってしまいます。
 こういう曲はみんなが指揮者をしっかり目で見て、(指揮者ハ心ヲ鬼ニシテ、聞コエテ来ル音ニトラワレズニ棒ヲ振ラネバナラヌ、)ビジュアルで合わせて行くほかありません。その点この年は難しい歌が多くて全般に練習不足でステージに臨まなくてはならなかったのが少し残念でした。
 2002年11月からは、土曜・日曜のほとんどが特別練習となりました。本当にしんどかった・・・

 02年に引き続き、03年もベースのパートリーダーをやることになりました。大変ですが、大学の先輩がこれまた2年連続の運営委員長を勤められるので、これも致し方ないか、と、・・・
 今年も土曜の夜ごとに歌三昧となりそうです。

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FURUICHI, Makoto 2003/01/01