混声合唱団フォンテでベースのパートリーダーをしています。このところ2週に1度のペースでパート練習があり、主に新曲の音取りをしています。以前から 「 これは難しい 」 と思うとパート別音取り midi を作って配布していましたが、パート練習のときにそれを聞きながら練習できるといいナ、と思っていたので、練習場に持っていける、音取り用ミニアンプを作りました。コーラスの声量に負けない大音量が出る、携帯用ミニアンプ・スピーカーセットとすることが必要です。
アンプは共立電子産業のワンダーキット:パワーアンプキット/MA-380A。利得50倍・最大出力2.4wで十分な音量が期待できる。音源はパナソニックの SD370V、スピーカーはフルレンジの8Ω10cm・2.?Wの廉価モノ。電源は古いノートPC用電源を使用。・・・これだけは接続違いがないように、大型のオーディオ用中継レセプターを取り出し口とし、間違っても他のプラグとは接続できないようにした。 |
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アンプキットの製作は、半田付けのコツがわかっていて、適切な太さ(細さ)の配線材が準備できれば、プラモデルを組み立てるような簡単さ。半田付けのコツと言っても究極は簡単なことで、「 コテが熱くなるまで十分に待つ 」 ことに尽きる。線材は太すぎるものを準備してしまうとたいへんになる。
基板上の組立作業よりもケーシングがアタマとテクニックを使うところだ。 |
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バラック状態で鳴らしてみたが、いい音で鳴る・・・ただし正面では。それが横で聞くと音が消えてしまう。正面から出る音と背面から出る音が、スピーカーの横では干渉して消し合ってしまうからだ(右図)。そこでスピーカーボックスを作ることにした。
前面と背面を9mm厚のゴム板で作り、サイドは2mm厚程度のゴム板、内部に消音材を詰める、という計画だ。スピーカーの大きさはコーン径101mm、金具の対角線で126mm、奥行き37mm。スピーカーBOXは直径130mm、奥行き100mmの予定。 |
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作り始めて気が変わった。持ち運ぶには奥行きがありすぎる。スピーカーBOXの奥行きを60mmに詰めてしまった。
スピーカーの背後から背面ゴム板までの間隙は5mmしかない。消音材はなしで、ゴムの防振効果に期待するだけだ。サイドのゴムは1mmのもの×3枚貼り合わせで、9mm厚の前面・背面ゴム板にホチキス針で縫いつける。貼り付けた1枚目の表面と次の2枚目の内側をサンドペーパーで傷つけ、ゴム糊で貼り合わせる。2枚目のゴム板をホチキス針で縫いつける位置をあらかじめマスキングテープでわかるようにしておく。一番外側の3枚目外皮はサンドペーパーをかけずに化粧用とする。 |
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このように製作したミニアンプはモノラルだが、轟き渡るような大音量まで出せる。フォンテのベースのパート練習で2回ほど使ったが、コーラスに負けずに響きわたった。ところがそれが、海外でも音楽パフォーマンスを興行するというM先輩の関心を買うところとなり、是非にと所望されたため、譲り渡した。そこでNo.2アンプを製作した。 |
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左がNo.2アンプセットである・・・肝心のアンプがないじゃないか・・・とお思いだろうが、今回はアンプをスピーカーの背面に貼り付けた。
なお、このときアンプキットを買いに秋葉原へ行ったとき、前回と同じキットがなかったので、MA−386というキットに変更した。これは電圧ゲインが20倍で最大出力は0.8wである。前回のNo.1のような大音量は出ないが実用上は問題ない。 |
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上の写真では、スピーカーのかわいらしさを見て下さい。フロントはメッシュ張り、下部にはフェルトブロックの足も付いています。
アンプ本体は厚み(奥行き)27mmでボリュームツマミの直径+8mm。ボリュームの反対側には電源スイッチも付けた。積層電池・006Pでも動作するようにしたので、+−を逆に接触させてもアンプを壊さないようにするため。
上から覗いたアンプ本体。ケースは透明塩ビ下敷きを加工したもの。
塩ビ板の折り曲げ加工には独特のテクニックがあるが、今では塩化ビニル下敷きの入手そのものが難しいので解説はやめます。 |
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気をよくして、3個目のアンプも作った。ずいぶん古いカシオのキーボードのボリュームが摩耗して”ガリオーム”になっていたので、分解して取り替えようと思ったものの、手に余ったため外部出力をアンプに入れることにした。 | |
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スピーカーは旧コンパックPCに付いていたもの。 |
アンプのケースは薄型食品入れを使い、『 大理石調 』 譜面台も自作した。アンプはスイッチなし、キーボードは常時ONにして、写真左端のスイッチ付きテーブルタップで両方の電源を同時に入り切りする。
No.1アンプの製作が07年12月18日ごろ、No.3アンプのカシオキーボードへのセットが08年4月27日でした。
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